ブースカに入った男



怪獣ブースカを御存じだろうか?そう、大昔にテレビでやっていた番組である。
私は、かつてブースカの中に入った事がある。

勘違いしないでほしいが、ブースカは私だってテレビで見た事などない。最近でこそ、CMで使われたり広告にイメージ・キャラクターとして使われたりしてるから知ってる人もいるだろうが、私も同様である。

最初のテレビ・シリーズの時に着ぐるみの中にいたわけではないのだ。考えてもみてくれ。私は今現在33才だ。初代ブースカの中身だった人が、そんな歳のわけはないだろう。

私がブースカに入ったのは、高校を卒業した翌年に行われた隣町のお祭りの時である。パレードの時に行進するキャラクター達の中の一つだったのです。

なぜ、そんな経験をしたかって?

高校時代、私は漫画研究部に在籍していた。通称マン研だ。(笑)
読んで字のごとく、漫画を研究していたのだ・・・・って何の研究だ?(爆笑)

今のように、オタクだとかいう言葉すら存在しなかったし、絵がうまけりゃ皆にうらやましがられたし、良い時代だったと思う。

そこは当然、漫画好きの聖地だったが、中には映画好きやら特撮戦隊モノ好きだの、拳法好きやロリコン、ショタコンまでいるというヒョウキンな部活だった。

そんな部活の後輩にJACに入った者がいた。JACといってもジャパン・アクション・クラブではない。(笑)ジョイント・アクション・クラブという遊園地などでお馴染みの、ゴレンジャー・ショーみたいな着ぐるみのイベントを仕切る会社である。

そんな後輩が、隣町のお祭りのバイトの話を持ってきたのだ。私としても面白そうだったので引き受けちゃいました。パレードといっても正味2時間程度で日給5000円になるというから、当時の私にとっては金銭的にも美味しかった!!

しかし、オーナーが大事に保管していたというブースカは、かなり年季がはいっていてお世事にもきれいなモノではなかった。

今までに何人もの人達の汗を吸ってきたであろう着ぐるみは、匂い消しに大量の香水がブッカケてあったらしく凄まじい臭気を放っていた。

高校を卒業したばかりの恐いもの知らずだった当時の私は、散々文句をたれてしまいました。その時のスタッフの方々、ゴメンなさい。

今や心づかいの吉田、あるいは気配りの吉田と自他供に認める(?)私だが、あの頃はそんな配慮ができませんでした。重ね重ね、ゴメンなさい!!

でもね、大体の人達はゴレンジャーみたいな身軽で動きやすそうな衣装だったけどブースカは大変だったんすよ。

匂いの方は、そのうち鼻もバカになって気にならなくなったけどさ、昔に作られた着ぐるみだけあって軽量化されてないんだもん。スゲ〜重い!!

おまけに、お祭りってのが真夏だったから地獄の暑さだったね。
あまり考えて作られてなかったのか、よく外が見えないし・・・・・。(笑)

ちょっと位、文句も言いたくなっちゃうよね?

何より気に入らなかったのは、パレードの行進中に誰にも見向きされなかった事だよ。懐かしのキャラクター復刻ブームなんてのも無かったあの頃、ブースカなんてほとんどの人が知らなかったに違いない。(泣)

スゲ〜苦労してる割に、子供はみんな軽装のゴレンジャーみたいなキャラクターばかりに群がっていた。ちくしょー!!

なんか、どうでもいいけど・・・・また話が全然、おちてないね。(笑)




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